これは嫌。は歓迎
十字架に大の字にくくって拘束。さっきまで和気あいあいとホテルまで会話しながら歩いていた友達モードを切り替える儀式、
縄や道具の整理をしつつ、若干の放置プレイをもってあおいさんを観察する時間。それは長く続かなかった。
「・・・縄が欲しいです」
ツインテールがかわいい(自分のリクエスト)首輪少女は、この姿は不満の様子。
「この姿は不満?」
「・・・いやぁ・・。」
マゾヒストは何でもSの言うことを聞くだけ。というのは大きな間違いだと思う。
自分のなりたい姿になるためにどんどんSにワガママを言っていい。それを叶えてあげたときにM女性の恍惚とした顔が見れるなら、Sは喜んでMの希望を汲んでいく。人によって考えは様々だろうけど、欲しいものを自分のくちで言えたことを褒めてあげたいと思った。
(最も、それを叶えてあげるか、じらすかはSの裁量次第なのだが、その主導権を持つこともまた良い)
早速、手元にあった縄で後ろ手菱縄。
股縄が通ったその恥ずかしい姿を、嬉しそうに鏡でチェックしていた。
さっきの不満顔とは大きく違う。自分の居場所に帰ってきたかのようなあどけない笑顔だった。